
【白馬】栂池自然園で楽しむ標高1,900mの高層湿原さんぽ|いま歩きたい植物園案内
ランドネ 編集部
- 2026年08月26日
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背に白馬三山、足もとに高山の花。標高1,900mの高層湿原に延びる木道をたどりながら、ミズバショウやワタスゲ、サンカヨウ、そして本来は3,000m級の高山でしか出会えない花々まで見つける旅へ。
北アルプスを背に広げる標高1,900mの湿原

▲白馬三山を中心とした山々を一望できるのが魅力。予約制のガイドウォークもある。普段の山歩きのように、防寒着とレインウエアは必須。食堂や大きな売店はないため、昼食や飲みものも持参しよう
栂池自然園は、白馬連峰のふところ、標高1,900mに広がる。ゴンドラとロープウェイを乗り継ぎ、だれでも雲上の高層湿原へ上がることができる。ふもととの気温差は約6度で夏も涼しい。一周約5.5㎞の遊歩道は9割が木道で、みずばしょう湿原はバリアフリー。こうした自然園ではめずらしく、車イスやベビーカーでも鑑賞できる。普段山歩きをしない家族や友人にも、高山植物を楽しんでもらえるのだ。
人工的に造られた植物園とは違い、約100種すべてが自生する。火山が造った平坦面に泥炭が積もってできた湿原で、1970年に自然園として整備された。湿原の植物に交じって、本来は3,000m級の高山でしか見られない花も咲く。
花のシーズンは6月中旬から8月いっぱい。まず迎えるのは、約4万株が咲き誇るミズバショウ。7月にはワタスゲの白い綿毛が揺れ、ニッコウキスゲが白馬三山を背に黄色く色づく。そして人気なのが、雨に濡れると花びらが透き通るサンカヨウ。本来は高山の稜線に咲くチングルマが、湿原で見られるのも栂池自然園ならではだ。ほかにもキヌガサソウやツツジなど、湿原と林、それぞれに咲く花が出迎える。
ほぼ平坦で花の多い楠川までは約1時間30分。余裕があれば一周(約3時間30分)して、北アルプスを一望する展望湿原へ足を延ばしたい。

栂池自然園
住所 長野県北安曇郡小谷村千国乙12883-1
TEL 070-4091-5204
営業時間 季節により異なる。詳しくはつがいけロープウェイ公式ページにて
開園期間 6月6日(土)〜10月25日(日)
料金 大人320円、子ども(小学生)260円
公式サイト https://sizenen.otarimura.com/

Access
長野駅から栂池高原までアルピコ交通特急バスで約1時間45分。長野ICから約1時間45分、または安曇野ICから約2時間。電車・バス・車いずれも栂池高原からは、つがいけロープウェイを利用。
【散策ルート】
歩行時間:往復約3時間30分
ビジターセンター → みずばしょう湿原 → わたすげ湿原 → 浮島湿原 → 展望湿原

みずばしょう湿原
雄大な湿原にミズバショウが凛と咲く
自然園の入口に広がる、最初の湿原。段差のない木道が整備されており、平坦なため子どもから年配の人まで気軽に歩ける。一番の目玉は、6月中旬から約4万株が咲き揃うミズバショウ。標高が高いため、国内でも開花が遅め。イワナの泳ぐ川も望める。


▲みずばしょう湿原を少しすぎると、夏でも岩のあいだに雪が残る「風穴」がある。クーラーのように、冷たい空気が吹き出す不思議な場所
わたすげ湿原
高山の人気者たちが咲き誇るエリア
みずばしょう湿原から少し進むと、視界の開けるわたすげ湿原へ。亜高山帯の低い植生に覆われている。ワタスゲの白い綿毛が揺れ、北アルプスへ木道が一直線に延びる景色は圧巻。ほかにも、シラネアオイやサンカヨウ、チングルマなどを見ることができる。

▲木道のすぐわきで花々が咲いており、至近距離で眺められる。高山植物の繊細な表情をじっくり眺めてみよう。写真撮影も楽しい


浮島湿原
池塘が点在する白馬岳ビュースポット
わたすげ湿原から楠川をすぎると、起伏が増し、木道以外の山道の区間も。滑りにくいハイキングシューズなど、しっかりした装備で向かいたい。ひと登りした先に広がるのが浮島湿原。その名のとおり、自然園最大の池塘に、緑の小島がぽっかり浮かんでいる。背にそびえる白馬岳との共演は、園内でも屈指の美しさ。

▲夏にはニッコウキスゲやシナノキンバイ、秋にはナナカマドが赤く色づき、草紅葉も美しい。手前を流れる楠川は、水が澄んでいて魚もいる
展望湿原
名峰をぐるりと見渡す園で一番の展望エリア
園のもっとも奥に位置する展望湿原。展望がすばらしいので、山好きはぜひ足を延ばしてみて。近くには白馬岳の大雪渓、遠くは鹿島槍ヶ岳や常念岳まで、北アルプスの名峰を一望できる。ここまで歩いた人だけのごほうびパノラマだ。冷たくて清らかな湧き水・銀名水や、モウセンゴケが自生するモウセン池も見どころ。

▲展望湿原の手前にあるやせ尾根では、ギンリョウソウやシラネアオイが見られる。また、晴れていれば八ヶ岳や浅間山、富士山が見えることも
おすすめのグルメ
さるなしソフトとおやきで元気チャージ
ビジターセンター横にある栂池山荘と栂池ヒュッテで軽食を楽しめる。栂池山荘では、キウイフルーツの原種・サルナシを使ったソフトクリームを販売。栂池ヒュッテでは、大町市の専門店が手がける無添加のおやきがいただける。


▼栂池自然園のほかにも、全国の一押し植物園を特集した「いま歩きたい植物園案内」。詳しくはランドネ 2026年8月号 No.144でチェック!
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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