
クマ目撃情報を登山者同士で共有。ヤマップ「クマ目撃アラート」提供開始
PEAKS 編集部
- 2026年08月28日
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登山中、少し先の登山道でクマが目撃されていたとしても、その情報をすぐに知るのは難しい。ヤマップが提供を始めた「クマ目撃アラート」は、登山者から寄せられたクマの目撃情報を、周辺で行動中のユーザーへプッシュ通知する機能だ。
文◉PEAKS編集部
ヤマップが新機能「クマ目撃アラート」の提供を開始
登山アプリ「ヤマップ」が新機能「クマ目撃アラート」の提供を開始した。
これは、山中でクマを目撃したユーザーから投稿された情報をもとに、その周辺で登山中の別のユーザーへ注意喚起のプッシュ通知を送る機能だ。登山者がクマの存在を知らないまま接近し、不意に遭遇するリスクを減らすことを目的としている。
ヤマップでは、山にクマが生息していること自体と、市街地への出没や山中での遭遇事故は分けて考える必要があるとしている。今回の新機能も、クマがいることを理由に登山を控えるように促すものではなく、登山者とクマが適度な距離を保つために必要な情報を届けることを目的としたものだ。
クマ目撃情報を半径500m以内の登山者へプッシュ通知

「クマ目撃アラート」は、ユーザーによる投稿、AIによる判定、周辺ユーザーへの通知という流れで機能する。
まず、山中でクマを目撃した登山者が、ヤマップの「フィールドメモ」機能からクマ情報を投稿する。オンライン環境で投稿された情報はサーバーへ送信され、AIによる自動判定が行なわれる。
AIが通知対象と判定すると、投稿地点から半径500m以内でヤマップを「活動中(登山中)」にしているユーザーのスマートフォンへ、「近くでクマの目撃情報がありました」というプッシュ通知が届く。通知をタップすると、該当するフィールドメモの投稿画面を確認できる仕組みだ。
ただし、投稿された瞬間に必ず通知が届くわけではない。AIによる判定や通信環境の状況によっては、投稿から通知まで多少の時間差が生じる場合がある。

ヤマップの「フィールドメモ」がクマ情報を直接届ける仕組みに
ベースになっているのは、以前からヤマップに搭載されている「フィールドメモ」だ。これは、登山道の状況や危険箇所などを地図上に投稿し、ほかのユーザーと共有できる機能。2025年10月に「クマ情報」カテゴリーが追加され、登山者が目撃したクマの情報を地図上に残せるようになっていた。
これまでの仕組みでは、投稿されたクマ情報を、あとからその場所を歩く登山者が地図上で確認することができた。今回加わった「クマ目撃アラート」では、さらに一歩進み、目撃情報が投稿された時点で近くにいる登山者へ直接通知されるようになった。
山中では昔から、すれ違う登山者同士で「この先にクマがいた」「登山道が崩れている」といった情報を伝え合う文化がある。こうした登山者同士の“共助”と位置情報、ユーザーによる投稿を組み合わせ、クマ情報を「いま周辺にいる登山者へ、できるかぎり早く届ける」ために開発されたのが今回の新機能だ。
クマの足跡やフンは通知対象外。AIが目撃情報を判定
投稿された内容のすべてが周辺ユーザーへ通知されるわけではなく、誤報やいたずらなどによる混乱を減らすため、AIによる判定を経てから配信される。
また、基本的に通知されるのは、「クマに直接遭遇した」という内容の投稿だ。たとえば、「クマの爪痕を見つけた」「フンがあった」といった痕跡についての情報は、プッシュ通知の対象にはならない。
一方で、AIによる判定は投稿内容の正確性を保証するものではない。通知された情報だけを鵜呑みにするのではなく、そのときの状況や自身の登山計画と照らし合わせながら活用するようにしたい。
オンライン環境での利用が前提
また、「クマ目撃アラート」はオンライン環境での利用を前提としている。クマの目撃情報をサーバーへ送信する場合も、周辺のユーザーがプッシュ通知を受け取る場合も、通信できる環境が必要となる。電波が届かない場所では、その場で通知を受信することはできない。
一方、電波が届かない場所やタイミングで目撃した情報も、フィールドメモとして地図上に残り、あとから同じ場所を登る人への注意喚起に活用できる。近年は各通信事業者による衛星通信サービスも始まり、山間部でも通信環境は変わりつつある。今後、「クマ目撃アラート」がより広い場面で活用できる可能性もあるだろう。
利用にあたっては、スマートフォンのヤマップアプリを最新版にアップデートを。
・iPhoneアプリ:バージョン 16.9.0以降
・Androidアプリ:バージョン 16.9.0以降

クマに遭遇したら投稿よりも安全確保を最優先に
最後に、「クマ目撃アラート」を利用するうえでの前提と注意事項を、あらためて確認しておきたい。
クマと鉢合わせした場合は、まず自分の安全を確保。走らず、慌てず、クマに背を向けずにゆっくり後退する。「クマ目撃アラート」は、クマの撮影や遭遇を促すことを目的としたものではない。
また、AI判定は完全な正確性を保証するものではない。通知された情報だけに頼らず、現場の状況や登山計画と照らし合わせて適切な行動をとろう。
山は、クマをはじめとする野生動物の生息域でもある。クマとの不意の遭遇を避けるための情報共有手段として、「クマ目撃アラート」を活用したい。
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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