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世界15カ国から71組が大阪に集結。「BESPOKED OSAKA」日本初開催が閉幕、2027年も大阪で開催

世界各国のハンドメイド自転車が集まる自転車ショー「BESPOKED(ビスポークト)」が、2026年10月23日(金)〜25日(日)の3日間、大阪・GLION Museumで日本初開催を迎え、盛況のうちに幕を閉じた。世界15カ国から71組の出展者が参加し、会場の外には入場を待つ人の列ができるほどの賑わいに。主催者は早くも、2027年も大阪で開催することを発表している。

GLION Museumの赤レンガ倉庫前で開場を待つBESPOKED OSAKAの来場者の列
会場となった大阪・GLION Museumの外には、開場を待つ長い列ができた(Photo:Petor Georgallou)

赤レンガ倉庫に並んだ、世界15カ国のハンドメイドバイク

会場となったGLION Museumは、大阪港に残る歴史ある赤レンガ倉庫を活用した施設。その展示ホールに、ロードバイク、マウンテンバイク、トラックバイク、ツーリングバイク、実用自転車まで、多彩なハンドメイド自転車が並んだ。車体だけでなく、こだわりのコンポーネントやアクセサリーも数多く紹介された。

BESPOKED OSAKAの展示ホールに並ぶブースと大勢の来場者
国内外のビルダーのブースが軒を連ね、作り手と来場者が直接言葉を交わす光景が3日間続いた(Photo:Petor Georgallou)

日本には長年培われてきた自転車づくりの伝統がある。今回の大阪開催では、その日本の作り手と、世界各国から集まったフレームビルダーやメーカーが一堂に会した。伝統的な製作技術や精緻な仕上げから、新素材の活用や独創的なデザインまで、現代のハンドメイド自転車の幅広さが一望できる展示となった。

完成した1台を眺めるだけでなく、つくった本人から直接話を聞き、製作の背景にあるストーリーや細部に込められた工夫に触れられること。それがBESPOKEDならではの楽しみ方だ。

青・黄緑・紫に塗り分けられたフルサスペンション車のクランクまわりのクローズアップ
シングルリングの駆動まわり。塗り分けや造形など、細部にも作り手の個性が表れるMorralitoの「7 Bikes in One」(Photo:Petor Georgallou)

BESPOKEDは2011年に英国で始まった、ハンドメイド自転車とその作り手を紹介する独立系の自転車ショー。共同ディレクターのピーター・ジョジャル(Petor Georgallou)氏は、次のようにコメントしている。

「BESPOKEDでは、毎回、展示される作品の素晴らしさに驚かされます。ショーごとに新しい発見があり、それぞれのビルダーが異なるアプローチでものづくりに取り組んでいる姿を見るのは、本当に興味深いことです。今回、日本でBESPOKEDを開催し、こうした素晴らしい作品をより多くの方々に紹介できたことを、とても嬉しく思います。世界各地の作り手が出会い、新たなつながりが生まれる場をつくること。それこそが、私たちがBESPOKEDを続けている理由です」

展示スタンドに置かれた深紅のトラックバイク
深紅に塗られたProject D Bicyclesのトラックバイク。塗装の深みも、間近で見てこそ分かる見どころだ(Photo:Alexej Fedorov)

BESPOKED OSAKA AWARDS 2026、Best in ShowはProject D Bicycles

BESPOKED OSAKAの授賞式で賞状を高く掲げる受賞者と拍手を送る関係者
会場内で行われた授賞式。受賞者が賞状を掲げると、大きな拍手が起こった(Photo:Alexej Fedorov)

会期中の10月23日(金)には、製作技術・デザイン・革新性を称える「BESPOKEDアワード」の授賞式が行われた。審査にあたったのは国際的な自転車業界の専門家たち。会場全体に高い水準の作品が並ぶなかで、特に優れた取り組みに光を当てる場となった。受賞者は次のとおり。

Best in Show(ベスト・イン・ショー賞)|Project D Bicycles

Best in Show受賞車とともにGLION Museumの赤レンガの入口に立つProject D Bicyclesのビルダー
最高賞のBest in Showに輝いたProject D Bicycles(Photo:Petor Georgallou)

会場に並んだすべての出展作品のなかから選ばれる最高賞。日本初開催のBESPOKED OSAKAで最初に名前が呼ばれたのは、Project D Bicyclesだった。

People’s Choice(来場者賞)/Best Off-Road Bike(ベスト・オフロードバイク賞)|AYABIKES

来場者賞とベスト・オフロードバイク賞を受賞したAYABIKESの自転車とメンバー
来場者の投票による来場者賞と、ベスト・オフロードバイク賞を受けたAYABIKES(Photo:Petor Georgallou)

来場者の投票で決まるPeople’s Choiceを獲得したのはAYABIKES。さらに大前氏が審査を務めたBest Off-Road Bikeも射止め、同じ1台で2つの賞を手にした。審査員の目と来場者の支持の両方を集めたかたちだ。

Peers’ Choice(出展者賞)|HEYM8CYCLE

HEYM8CYCLEのブースでフレームを手にする出展メンバー
出展者同士の投票で選ばれるPeers’ Choiceを受賞したHEYM8CYCLE(Photo:Alexej Fedorov)

出展者同士が投票して選ぶ、つくり手が認めたつくり手に贈られる賞。同じ土俵に立つライバルからの評価という意味で、BESPOKEDのなかでも独特の重みを持つ。受賞したのはHEYM8CYCLEだった。

Best Headtube Badge(ベスト・ヘッドチューブバッジ賞)|VIGORE

ベスト・ヘッドチューブバッジ賞を受賞したVIGOREの自転車と受賞者
ベスト・ヘッドチューブバッジ賞を受けたVIGORE(Photo:Petor Georgallou)

ヘッドチューブに付くわずか数センチのバッジだけを見る、BESPOKEDらしい部門。審査はCyclewebの杉谷氏が担当し、1929年創業の京都のブランド、VIGORE(ビゴーレ)が選ばれた。

VIGOREのヘッドチューブに付けられた盾形のヘッドバッジのクローズアップ
盾形のエンブレムと彫りの入ったラグ。数センチの面積に、ブランドの歴史が凝縮されている(Photo:Petor Georgallou)

Best Touring Bike(ベスト・ツーリングバイク賞)|D3Lab – MORIDGE

ベスト・ツーリングバイク賞を受賞したD3LabのMORIDGEと受賞メンバー
ベスト・ツーリングバイク賞はD3Labの「MORIDGE」(Photo:Petor Georgallou)

長距離を走り、荷を積んで旅をするための1台を選ぶ部門。審査を務めたのは、自転車メディア「The Radavist」のJohn Watson氏。選ばれたのはD3Labの「MORIDGE」だった。

Best Accessory(ベスト・アクセサリー賞)|CRUMBWORKS – Mini Chunk

ベスト・アクセサリー賞を受賞したCRUMBWORKSのMini Chunkと受賞者
ベスト・アクセサリー賞はCRUMBWORKSの「Mini Chunk」(Photo:Petor Georgallou)

車体だけでなく、自転車まわりの小物も表彰されるのがBESPOKED。審査はBabyldnのMarlon氏が担当し、CRUMBWORKSの「Mini Chunk」が選ばれた。

Best Finish(ベスト・フィニッシュ賞)|Cherubim – Racer Cr-Mo

ベスト・フィニッシュ賞を受賞したCherubimのRacer Cr-Moと受賞者
仕上げの美しさを競うベスト・フィニッシュ賞は、Cherubimの「Racer Cr-Mo」(Photo:Petor Georgallou)

塗装や研磨、ろう付けの処理など、表面の仕上げだけを見る部門。1965年創業、東京・町田に工房を構えるCherubimが、「Racer Cr-Mo」で受賞した。

Best Utility Bike(ベスト・ユーティリティバイク賞)|Morralito – 7 Bikes in One

ベスト・ユーティリティバイク賞を受賞したMorralitoの7 Bikes in Oneと受賞メンバー
ベスト・ユーティリティバイク賞はMorralitoの「7 Bikes in One」(Photo:Petor Georgallou)

日々の暮らしのなかで使われる自転車を評価する部門。受賞したMorralitoの1台は、その名も「7 Bikes in One」。1台で7通りの使い方ができるという発想そのものが評価された。

Best Singlespeed(ベスト・シングルスピード賞)|Island Vault/BROTURES – TABOO FUNNY

ベスト・シングルスピード賞を受賞したIsland Vault/BROTURESのTABOO FUNNYと受賞者
ベスト・シングルスピード賞はIsland Vault/BROTURESの「TABOO FUNNY」

変速機を持たない、シンプルな構成の1台を選ぶ部門。Island VaultとBROTURESによる「TABOO FUNNY」が受賞した。

Best Mountain Bike(ベスト・マウンテンバイク賞)|Prova Cycle Works – Senza

ベスト・マウンテンバイク賞を受賞したProva Cycle WorksのSenzaと受賞者
ベスト・マウンテンバイク賞はProva Cycle Worksの「Senza」(Photo:Petor Georgallou)

審査を務めたのは、MTBメディア「Pinkbike」のBrian Park氏。ハンドメイドのマウンテンバイクという分野から、Prova Cycle Worksの「Senza」が選ばれた。

Best Road Bike(ベスト・ロードバイク賞)|CRUMBWORKS – Futen

ベスト・ロードバイク賞を受賞したCRUMBWORKSのFutenと受賞者
ベスト・ロードバイク賞はCRUMBWORKSの「Futen」。同ブランドは2部門を受賞した(Photo:Petor Georgallou)

審査はGrumpy Bike Shopが担当。CRUMBWORKSの「Futen」が選ばれ、同ブランドはベスト・アクセサリー賞と合わせて2部門での受賞となった。

実演、ワールドプレミア上映、クリテリウム。展示だけで終わらない3日間

会場では、自転車の展示に加えて、ものづくりの現場に触れられる実演や体験型の企画も行われた。Brooks Englandによるサドルの修理実演、MKSによるペダルの組み立て実演、BLUE LUGがミシンで製作する特製三角リフレクターなど、来場者が手の動きを間近で見られる機会が設けられた。

BLUE LUGのブースに持ち込まれたミシンと色とりどりの糸、作業するスタッフ
BLUE LUGはブースにミシンを持ち込み、特製の三角リフレクターをその場で製作した(Photo:Alexej Fedorov)

また、日本の鋼材と自転車づくりの技術をテーマにした映画『Tamahagane』のワールドプレミア上映も実施。一般公開の詳細は近日中に発表される予定だ。

会場の外でも、舞洲のISKサーキットで開催された「Natural Machine」のクリテリウムレースが、大阪の自転車コミュニティを盛り上げた。会場内ではフードやコーヒー、ビールも提供され、来場者同士が自然と交流する3日間となった。

2027年も大阪で開催決定。日程は今後数週間以内に発表

BESPOKEDは、2027年も大阪で開催することを決定したと発表した。開催日程や詳細については今後数週間以内に、次回の英国開催の日程についても近日中に発表される予定だ。

展示車をはさんでスマートフォンを見ながら話し込む2人の来場者
自転車を通じて人がつながり、国境を越えたコミュニティが育つ。それがBESPOKEDの3日間だ(Photo:Alexej Fedorov)

自転車を通じて人々をつなぎ、独立した作り手を支え、国境を越えたコミュニティの交流を育む――。日本初開催となった大阪でのBESPOKEDは、国や地域を越えて作り手同士がつながるための新たな一歩となった。2027年の大阪開催に向けて、続報を待ちたい。

イベント名 BESPOKED OSAKA 2026
会期 2026年10月23日(金)〜25日(日)
会場 GLION Museum(大阪市港区)
出展者 世界15カ国から71組
次回開催 2027年・大阪(日程は今後発表)

公式ウェブサイト:www.bespoked.cc

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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