
イルカがシリーズ初の外装9段変速を搭載した軽量高速モデル「iruka X」をリリース|iruka
Bicycle Club編集部
- 2026年10月31日
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東京発のフォールディングバイクブランド「iruka(イルカ)」から、シリーズ初となる外装変速機を搭載した新モデル「iruka X」が登場した。ソムリエナイフから着想を得た独創的なジャックナイフフレームと4つの変形機構はそのままに、外装9段変速の採用と専用設計のリアフレームによって既存モデルから1kg以上の軽量化を達成。より軽快でダイレクトな走りを手に入れた軽量高速モデルを紹介しよう。
東京発のトランスフォーマー自転車に第3の選択肢「X」が誕生
2008年の創業以来、「世界一イケてる折りたたみ自転車をつくる」という情熱のもと開発が進められ、2019年にローンチされた東京発の折りたたみ自転車「iruka」。トップチューブにヒンジを持たない美しい弧を描くジャックナイフフレームと、左片持ちのフロントフォークという唯一無二の造形美、そしてシーンに合わせて4つの姿に変形する高い機能性により、2026年10月現在で世界18ヶ国に出荷。世界中で「フリッパー(irukaオーナーの総称)」の輪を広げている。


これまで同ブランドのラインナップは、内装8段変速を搭載したスポーツスペックの「iruka S」と、内装5段変速を搭載したコンフォートスペックの「iruka C」の2車種で展開されてきた。そこへ新たに3つ目のモデルとして加わったのが、外装を意味する「External」にその名の由来を持つ「iruka X」だ。
内装変速のエレガンスか、外装変速のダイレクトな軽快感か
従来の「S」および「C」が採用してきた内装変速機は、リアハブのシェル内部に収められた複数のギアを切り替える構造を持つ。スプロケットが1枚のみであるためチェーントラブルが少なく、ほぼメンテナンスフリーで扱える容易さや、信号待ちなどの停止中でも変速できるメリットがあり、都市部でのモビリティとして非常に理にかなった機構だ。一方で、構造上部品点数が多くなるためリア周りの重量がかさみ、理論的な駆動の伝達効率という面では外装変速にわずかながら一歩を譲るという側面もあった。

対して今回発表された「iruka X」は、フロント56Tのチェーンリングにリア11-28Tの9スピードカセットスプロケットを組み合わせた外装変速システムを採用。変速機構が外部に露出するため定期的なメンテナンスこそ必要になるものの、シンプルな構造ゆえに軽く、ペダルに込めた踏力がよりダイレクトに推進力へと変換される。
結果として、完成車重量はペダル・付属物なしで11.0kgをマークし、既存モデルと比較して1kg以上の大幅な軽量化を実現。持ち運びや輪行時の負担が軽くなったことはもちろん、ゼロスタートの漕ぎ出しの軽さや登坂性能、高速巡航時の伸びやかさなど、スポーツバイクとしての機敏な走行感がいっそう研ぎ澄まされている。
外装化を実現した「2つの技術的ブレイクスルー」
一見すると、既存のフレームにディレイラーと多段スプロケットを取り付ければ外装変速モデルは簡単に作れそうに思える。しかし、コンパクトな折りたたみサイズと美しいプロポーションを両立するirukaの構造上、外装変速化には長らく「解決不可能」と思われていた2つの大きな壁が存在した。irukaのエンジニアリングチームは、見事なアイデアと設計でこの課題を突破している。
1. 右チェーンステーを7mmオフセットした専用設計の非対称リアフレーム

1つ目の課題は、irukaならではの美しいフォルムを損なうことなく、外装変速に対応したリアフレームを新たに作ることだった。外装変速ではローギア(最も内側の大きなギア)を使用した際、チェーンが大きく内側へと寄るため、従来のリアフレーム形状ではチェーンとチェーンステーが干渉してしまう。
そこで開発陣は、iruka X専用となる左右非対称のリアフレームを新設計。右側のチェーンステーを内側に7mmオフセットさせることでローギア時のチェーンとの干渉を回避し、さらにそのオフセットによって狭くなるタイヤとのクリアランスを確保するため、タイヤに面する箇所に凹部加工を施した。真上からのアングルを見ると、その緻密なオフセット形状と加工が一目でわかるだろう。
2. 折りたたみ時のチェーンたるみを解消する「超ロングケージディレイラー」

2つ目の課題は、フォールディングバイク特有の「折りたたみ時のチェーントラブル」だ。irukaの折りたたみ構造では、後輪を折りたたむとBB軸と後輪軸の距離が短くなり、チェーンに大きなたるみが生じる。従来モデルでは独自のチェーンテンショナーがこのたるみを巻き取っていたが、外装変速ではリアディレイラーがその役割を担う必要がある。
しかし、多くの市販ディレイラーでは巻き取り量が足りず、折りたたみ時にチェーンが外れてしまう課題があった。この難題に対し、iruka Xでは元SRAMのエンジニアたちが中国・広州を本拠に立ち上げ、世界的に急成長中の新興コンポーネントメーカー「L-TWOO(エルトゥー ※日本ではアサヒサイクルが代理店)」の超ロングケージディレイラーを採用。大きく弧を描く特徴的なケージによって十分なキャパシティを確保し、走行時の安定した変速とスムーズな折りたたみを見事に両立させた。
創業者・小林正樹氏のコメント「魅力的な選択肢を増やしてごめんなさい!」
今回の「iruka X」誕生にあたり、イルカ創業者であり代表取締役の小林正樹氏は次のようにコメントしている。
「僕は、外装変速機の軽さと速さに魅力を感じる一方で、内装変速機という機構のエレガントさを深く愛しており、また、ローギア使用時のチェーンとリアフレームの干渉、折りたたみ時のチェーン脱落の問題は解決できないと考えて、外装変速モデルを作ることはないと長らく思っていました。
しかし、エンジニアリングチームの知見と洞察に、いくつかの幸運な偶然が重なったことによって課題は解決され、Xの生産に至りました。
irukaの購入を検討していたフリッパー予備軍のみなさんには、SとCに続く魅力的な選択肢をひとつ増やして、選択をさらに難しくしてしまうことを心苦しく感じています。ごめんなさい!」
ユーザーの移動能力を拡張する「4つの変形モード」は健在

軽量高速化を果たした「iruka X」だが、シリーズのコアバリューである4つの変形モードや折りたたみサイズは既存モデルと完全に同じだ。都市部でのライドから駐輪、駅構内の移動、新幹線での輪行まで、ユーザーの移動能力を大きく拡張してくれる。
- ランモード(走行時):トップチューブ上に折りたたみヒンジがない高剛性フレーム構造、考え抜かれたジオメトリ設計、的確なパーツチョイスにより、18インチ(1.25幅)の小径ホイールながら大径ホイールのスポーツ自転車に劣らない優れた走行性能を発揮する。ブレーキには機械式ディスクブレーキを搭載。
- ウェイトモード(駐輪時):後輪のみを折りたたんだ「お座りスタイル」の駐輪形態。自立式で全長がおよそ3分の2になるため、一般的な自転車の半分ほどのスペースがあればスマートに駐輪できる。
- ウォークモード(持ち運び時):前輪・後輪・ハンドルを折りたたんだ持ち運び形態。前後の車輪が平行かつ同軸上に折りたたまれることで、サドルを持ち手としてキャリーカートのように転がして運ぶことができ、駅や空港の構内、オフィスビル内でも車体を抱え上げる必要がない。
- スリープモード(収納時):完全に折りたたんだ収納形態。サイズはL78×W35×H48cmと、一般的な20インチ折りたたみ自転車より体積比で約30%小さくなる。縦横比が黄金比にほぼ等しい美しい直方体の形状はデスクの下や車のトランクにもすっぽり収まり、縦に立てれば新幹線で足の間に置いて自席で運ぶことも可能だ。



全5色展開、269,800円で予約受付中。発売記念キャンペーンも実施
「iruka X」のカラーバリエーションは、記事内のカットにも登場しているシルバー、ストームグレー、ブルー、レッドに、ブラックを加えた全5色をラインナップ。価格は269,800円(税込)で、iruka販売店および公式オンラインストアにて予約注文を受け付けており、11月下旬よりデリバリー開始予定となっている。
また、「iruka X」の発売を記念して、全モデルを対象にirukaを購入した方へ好きなアクセサリを1つプレゼントするキャンペーン「irukaを選ぼう。ギフトを選ぼう。」も実施される。待望の外装変速モデルが加わり、さらに盤石となったirukaのラインナップ。自分のライドスタイルに合った1台をぜひ選んでみてはいかがだろうか。
イルカ iruka X
価格:269,800円(税込)
- フレーム素材:6061アルミニウム
- 変速方式:外装9段変速(F 56T, R 11-28T / L-TWOO 超ロングケージディレイラー)
- ブレーキ方式:機械式ディスクブレーキ
- 車輪径:18インチ(タイヤ幅 1.25)
- 折りたたみサイズ:L78 × W35 × H48 cm(既存モデルと同じ)
- 重量:11.0kg(ペダル、付属物除く)
- カラーバリエーション:シルバー、ストームグレー、ブラック、レッド、ブルー(全5色)
- 販売・納期:11月下旬よりデリバリー開始予定(iruka販売店および公式オンラインストアで予約受付中)
- 発売記念特典:全モデルを対象に、購入者へ好きなアクセサリを1つプレゼントするキャンペーン「irukaを選ぼう。ギフトを選ぼう。」を実施
問:iruka https://www.iruka.tokyo/ja
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