
ポガチャルが2年前に敗れた山岳で雪辱 第10ステージを制して今大会3勝目|ツール・ド・フランス2026
福光俊介
- 2026年07月15日
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ツール・ド・フランス2026は第2週がスタート。中央山塊を駆けた第10ステージは、マイヨ・ジョーヌを着るタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)が独走勝利。2年前に敗れたル・リオランで雪辱した。
逃げがめまぐるしくシャッフル
西ヨーロッパを襲う熱波の中を進み続けるプロトン。前日13日は今大会1回目の休息日で、選手たちは軽いライドや積極的な休養で次なる1週間に備えている。
大会第2週の初日となる第10ステージは、中央山塊を行く166.6kmで争われる。オーリャックの街を出発し、中盤以降6つの山々を越える。最後はスキーリゾート地のル・リオランへとフィニッシュする。この日はフランス革命記念日とあり、お祭りムードの中でのレース。地元フランス勢の奮起が期待された。

レース序盤は逃げを狙った動きがすべて封じられ、10km地点を通過してからはポイント賞首位のマッズ・ピーダスン(デンマーク)を擁するリドル・トレックがコントロールを本格化。一時的に集団が割れて、ポガチャルやポール・セクサス(デカトロン・CMA CGM チーム、フランス)らが後方に取り残される場面があったものの、自力で前線復帰。その流れのまま25.5km地点に設けられた中間スプリントポイントに到達して、ピーダスンが狙い通り1位通過をしている。

その後10人を超えるパックが前をうかがうが、逃げグループ形成とはならず。出入りを繰り返しながら50km地点に近づくと、30人を超える新たな集団が形成されて、そのまま逃げる形となった。
31人でいったん形づくられた先頭グループだが、メイン集団をコントロールするUAEチームエミレーツ・XRGが1分前後のタイム差にとどめて進行。この状況を嫌ったハビエル・ロモ(モビスター チーム、スペイン)とアロルド・テハダ(XDS・アスタナ チーム、コロンビア)が新たな逃げの態勢へ。2人は集団に対して1分30秒のリードとした一方で、残った逃げメンバーの多くがいずれも集団へと引き戻された。

この日2つ目のカテゴリー山岳である2級の上りで、ロモがさらにペースを上げて独走態勢に入る。約40秒差で追走パックが続くが、ハイペースを維持する集団にやがて捕まる。ロモの逃げもフィニッシュまで38kmを残したところで終わり、代わってリチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト、エクアドル)が飛び出した。

1級山岳でポガチャルがアタック
難所のひとつと目された1級山岳ピュイ・マリーをカラパスはトップで登頂。メイン集団は約30秒差で続き、UAEのほかデカトロンもペーシングに加わる。次の登坂、1級山岳コル・ド・ペルテュスではチーム ヴィスマ・リースアバイクも加わって、総合系ライダーたちによる争いのムードが高まっていく。
そして残り15.5km、ポガチャルがアタック。一瞬で集団を引き離し、単独でカラパスを追う。個人総合で追う立場にあるヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)はペース維持を選択し、レムコ・エヴェネプール(ベルギー)とフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ)のレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ勢やセクサスらが続く。

ポガチャルは山頂手前でカラパスを追い抜き、いよいよ独走態勢へ。ヴィンゲゴーらとのタイム差を約20秒として、フィニッシュまでの残り区間を急いだ。
完全に勝ちパターンに持ち込んだポガチャルは、最後の3級山岳でもライバルとのタイム差を拡大させ、ル・リオランのフィニッシュラインへ一番に到達。同じ場所がフィニッシュになった2年前の第11ステージではヴィンゲゴーとのマッチアップの末に敗れており、そのときの悔しさを完全に払拭する独走勝利になった。

総合リードを拡大させてマイヨ・ジョーヌ固め
歓喜のポガチャルから32秒差でレムコがステージ2位フィニッシュ。さらに2秒差でセクサスが3位で終えた。ヴィンゲゴーは最後に力尽き、44秒差のステージ7位にとどまった。

これらの結果から、個人総合ではポガチャルとヴィンゲゴーとの差が3分36秒に。イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ・XRG)がこのステージで遅れたことで、エヴェネプールが3位に浮上。ヤングライダー賞のマイヨ・ブランもデルトロからアユソへと移っている。
翌15日に行う第11ステージは、161.3kmの平坦ルート。個人総合争いは休戦となって、スプリンターたちの出番がやってくる。
ツール・ド・フランス2026 第10ステージ 結果
1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)3:58:08
2 レムコ・エヴェネプール(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ベルギー)+0’32”
3 ポール・セクサス(デカトロン・CMA CGM チーム、フランス)+0’34”
4 フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)ST
5 フアン・アユソ(リドル・トレック、スペイン)+0’38”
6 マティアス・スケルモース(リドル・トレック、デンマーク)ST
7 ヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)+0’44”
8 イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ・XRG、メキシコ)+1’31”
9 トーマス・ピドコック(ピナレロ・Q36.5プロサイクリング チーム、イギリス)+1’59”
10 レニー・マルティネス(バーレーン・ヴィクトリアス、フランス)+2’03”
個人総合成績
1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)36:15:02
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)+3’36”
3 レムコ・エヴェネプール(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ベルギー)+4’06”
4 フアン・アユソ(リドル・トレック、スペイン)+4’22”
5 ポール・セクサス(デカトロン・CMA CGM チーム、フランス)+4’35”
6 フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+4’44”
7 イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ・XRG、メキシコ)+5’08”
8 マティアス・スケルモース(リドル・トレック、デンマーク)+5’45”
9 レニー・マルティネス(バーレーン・ヴィクトリアス、フランス)+6’34”
10 トーマス・ピドコック(ピナレロ・Q36.5プロサイクリング チーム、イギリス)+11’49”
ポイント賞
マッズ・ピーダスン(リドル・トレック、デンマーク)
山岳賞
タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)
ヤングライダー賞
フアン・アユソ(リドル・トレック、スペイン)
チーム総合成績
リドル・トレック
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