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ひー、ふー、みー、よー……|旬のライチョウと雷鳥写真家の小噺 #70

駆け足で回っていた夏もようやく「残暑」という言葉が似合う空気になってきた。この夏も何百人規模の大ホールでの登壇からはじまり、岐阜を皮切りに新宿御苑と安曇野と写真展3連弾と大いに励むことができた。写真を通じてライチョウの普及啓発をするというスタンスで活動しているので、この夏もその使命を全うできたのではと胸を撫で下ろしている今日このごろである。

編集◉PEAKS編集部
文・写真◉高橋広平

ひー、ふー、みー、よー……

コアなライチョウファンならば垂涎の季節が今年もやってきた。なんのことかというと、いわゆる「秋群」の時期である。

初夏にヒナが生まれ、その子たちが梅雨の寒さと捕食者という脅威を掻い潜り若鳥と呼ばれるサイズにまで大きく成長したこの時期、家族単位の生活から地域住民単位(人間社会でいうところの町内会や隣組)への生活に変化する。
もともと夏のあいだ隠遁生活をおくっていたオスたちは別として、生息域でなかなかライチョウに会えないと思ったことはないだろうか。それは気のせいではなく、実際にこの9月前後のタイミングはライチョウとの遭遇率はあまりよくない。ただ誤解をしてほしくはないのだが、決して居なくなったわけではないということで、つまるところ生息域で「偏り」が生まれることが原因である。

ようするに、その山域にまんべんなく散らばっていた家族たちがいくつかの集団として固まったことにより、会える場所と会えない場所のムラが生まれるということなのだ。アタリとハズレが際立つといえばよいだろうか。

今回の一枚はその「アタリ」を引いたものである。フレーム内に11羽のライチョウがひしめいているのだがわかるだろうか。秋羽になってほどよく見づらい色合いになっているので、そのわかりづらさを堪能しつつ数えていただけるとよいかと思う。なお、実際に肉眼で見たときは保護色っぽい生きものがモゴモゴと蠢いている感じで妙なおもしろさがあることも付け加えておく。

今週のアザー

夏の3連続写真展、最後の舞台である無印良品ツルヤ安曇野穂高さんでの2週間の写真展を終えました。全国各地で写真展を開催しておりますが、同店は開店初年度からライチョウ保全の普及啓発イベントを一緒にさせていただいており、また安曇野は地元ということもあり、とくに楽しいひとときを過ごしました。ともになにかをしてくれる人や企業の存在はフリーランスの私にとっては非常に心強いです。今後もなにかしらの企画をしていきますのでご期待いただければと思います。

▶過去の「旬のライチョウと雷鳥写真家の小噺」一覧はこちら

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PROFILE

高橋広平

PEAKS / 雷鳥写真家・ライチョウ総合作家

高橋広平

1977年北海道生まれ。随一にして唯一のライチョウ専門の写真家。厳冬期を含め通年でライチョウの生態を紐解き続けている。各地での写真展開催をはじめ様々な方法を用いて保護・普及啓発を進めている。現在「長野県内全小中学校への写真集“雷鳥“贈呈計画」を推進中。
Instagram : sundays_photo

高橋広平の記事一覧

1977年北海道生まれ。随一にして唯一のライチョウ専門の写真家。厳冬期を含め通年でライチョウの生態を紐解き続けている。各地での写真展開催をはじめ様々な方法を用いて保護・普及啓発を進めている。現在「長野県内全小中学校への写真集“雷鳥“贈呈計画」を推進中。
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