
錦秋の東北へ。弥陀ヶ原湿原から仰ぐ月山と、憧れの秘湯「鶴の湯」を訪ねて
宇宙HIKE
- 2026年09月04日
紅葉の山はどこもすばらしいけれど、どこか優しく、それでいてスケール感のある東北の山はとくに美しいと思う。ずっと憧れていた秋田の名湯・乳頭温泉 鶴の湯の予約が奇跡的に取れたので、初日は天気のよさそうな月山に登り、下山後に秋田へと足を延ばして泊まるという、ぜいたくな錦秋の山旅のスタートです。
星空から始まる、静けさに包まれた夜

前日の夜に新潟を出発し、街の明かりを背に真っ暗な山道を車で上っていきます。八合目駐車場に到着して車の外へ出ると、見上げた空には満天の星。遠くに見える街の灯りと星々の共演に、明日への期待がますます膨らみつつ車中泊で眠りにつきました。
夜明け前に登山スタート

まだあたりが静寂に包まれた夜明け前、ヘッドランプの光を頼りに登山スタート。

歩き始めてまもなく、雲海の向こうからゆっくりと太陽が顔を出し始めました。漆黒だった世界が、少しずつ柔らかいピンク色とオレンジ色に染まっていきます。

雲海の上にぽっかりと頭を出したのは、雄大な鳥海山。


まぶしいほどの太陽が差し込み、山肌を黄金色に照らし出すこの瞬間。この瞬間がたまらなく好きなんです。

ふと足元に目をやると、氷が張っていました。サクッとふみしめる足音とひんやりとした朝の空気に、確実に冬の足音が近づいていることを実感します。
天空の楽園・山頂からの大パノラマ


朝陽に赤く染まる美しい稜線を見上げながら、一歩一歩山頂へ。


どこまでも広がる雲海と、遠くの山並みの美しさに何度も足を止めてしまいます。


たどり着いた月山山頂からの景色は、まさに絶景のひと言。風に乗り沸き立つ雲すらも愛おしい。

スキー場方面へと続くダイナミックな尾根の景色も、雄大で開放感にあふれていました。
鳥海山を眺めながら下山。そして弥陀ヶ原湿原へ


山頂からの景色を満喫した後は、鳥海山を遠くに眺めながら下山します。雲海の上を歩いているようなぜいたくな空中散歩。

黄金色に輝く木道の向こうに静かにたたずむ鳥海山。月山にはすてきなスポットがたくさんありますが、私はこの場所から眺める景色が一番好きかもしれません。

眼下に広がって見えたのは弥陀ヶ原湿原。


草紅葉に縁取られた無数の池塘が点在し、そこに青空と秋の雲が映り込むようすは、まさに「天空の楽園」という言葉がぴったり。

秋色に染まる湿原を木道に沿ってのんびりと一周し、名残惜しさを感じながら下山します。
旅の締めくくりは、乳頭温泉・鶴の湯へ

下山したあとは車を走らせ、いよいよ秋田県の乳頭温泉郷へ。憧れ続けていた「鶴の湯」に足をふみ入れると、そこにはまるで時代をタイムスリップしたかのような、茅葺き屋根の歴史ある佇まいが待っていました。


月山の豊かな秋の自然を全身で感じたあとに浸かる、やわらかな乳白色のお湯。湯気とともに広がる硫黄の香りに包まれながら、登山の疲れがじんわりと解けていきます。東北の秋の深さと温もりに心まで満たされる、最高のご褒美旅になりました。
写真&テキスト◎佐藤 百恵(宇宙HIKE)
https://www.instagram.com/momotan715?igsh=N3J5dHBiM2JrcW50&utm_source=qr
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PROFILE
宇宙HIKE
Photographer 松本茜主催、山と写真のコミュニティー。 宇宙を旅するように山へ登り、旅や写真を使って「自分」にフォーカスする。 ユーモア溢れるメンバーが集まり、日々楽しみながらいろんなフィールドで活動を続けている。
Photographer 松本茜主催、山と写真のコミュニティー。 宇宙を旅するように山へ登り、旅や写真を使って「自分」にフォーカスする。 ユーモア溢れるメンバーが集まり、日々楽しみながらいろんなフィールドで活動を続けている。
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