
MAMM(南アルプスマウンテンマラソン)|ただ襷(タスキ)をつなぎたいだけなのに!(前編)
CHIE
- 2026年10月30日
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GINZA MILEで誕生したチーム。あの時、“今度はトレランに出たいね”って言って解散したから、筆者は間髪入れずにぶっ込んだのである。「MAMM(南アルプスマウンテンマラソン)」の道を。
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01:前編/ただ襷(タスキ)をつなぎたいだけなのに!
「MAMM(南アルプスマウンテンマラソン)」とは?

Photo:toshitake suzuki
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南アルプスと人々が暮らす里山が交差する「川根本町」でトレイルレースとして10年前から始まったこの大会。ここ数年はロゲイニング(地図読みの大会)として開催されていたが、今年は “トレラン”と“ロゲイニング”をいい塩梅で組み合わせたハイブリッドレースとして生まれ変わる。
特筆すべきは、今回のコースにはエイドが一切ないこと。急変する天候への装備だけでなく、行動食、補給水もゼロから自分自身で用意、携行しなければならない。
山のセルフマネジメントができてこそ、真に山を楽しむ者となりえ、確かな自然とのつながりをもてるようになる、という思いが、ここにあった。
チームなりしもの、一心同体、運命共同体。
また、このレースは、ソロとチームという2 つのカテゴリーから選べるようになっていた。我らは迷わず、チームとしてエントリー。だって、あの時、襷を繋いだ一体感をまた味わいたかったから。
全長は22kmのトレイルコース。“6人で分ければ4km弱かあ♡じゃ、イケるねぇ!”と、舐めた気持ちで参加表明していた。(GINZA MILEがデジャブする)
ところが、このレースのチーム戦はリレーではなかったのである。
“チーム戦”という言葉だけで勝手にリレーと思い込む、その浅はかさ。この時点で遭難レベルの危機管理能力である。
このレース、22kmを6時間以内でチーム全員でゴールしなければ、失格となるルール。
つまり、たとえチームに、遅いやつ、諦めるやつがいても見捨るわけにはならぬ契りを交わすこととなる。
前回同様“距離を分け合う”って思っていたが、分け合うのは、チームとして揃える装備の“荷物”と、うっすらみんな気づきだした。
私は小柄なため、重たい荷物(飲料水)はガタいのいいTAKUMAに授ける、と決めた。なぜなら、決して、チームの“お荷物”にはなってはならないのDAKARA!!
代々木公園の外周、初めての共同作業。
このルールを知り、さすがに、焦った我々は、少なからず、オフロード体験を本番までに練習した方がいいと悟った。
なぜなら、このメンバーは全員、トレラン未経験者であるからだ。
まずは、代々木公園で外周を走ってみようとなった。が、そもそも私以外トレランシューズさえ持ち合わせていない。というか、私もギリ持ってるけど、雨用に使っているだけで、本筋ではない。防雨ウェアも、トレラン用ザックも、誰も何も持ってない。そこで、初回の練習にはせめてトレランシューズだけは間に合わせよう、という話になった。
にもかかわらず、当日HISAYAだけはボメロ18を履いてきていた。
文字通り、足並み揃えろや。って心で舌打ちしたものの、無視して、外周を走った。オフロードはふかふかしていて、“なんだか気持ちいいねえ!”って、チーム一丸、和気藹々の中と思いきや、HISAYAだけは並走してロードを走っている。依然として合ってない。

満を持して代々木外周二回目。今度こそ、バッチこーい!
翌週も代々木公園で10km以上は走ってみようという話になった。集合は土曜の朝10時。私は前夜、“花金だから”と晩酌が進み、酩酊。翌朝、大幅な遅刻をしてしまう。またもや足並みは揃わず。ただ、メンバーの装備は少しずつ揃い出していた。
HISAYAは、ジャケ買い感覚でハイスペックなS/LAB Genesis Limited Courtney Editionのシューズとザックを準備した。ザックの容量はプロ仕様。故に、6L。
ペラッペラである。アンタ、荷物持つ気あるわけ?!と、苛立ちよぎるものの、思いは胸にしまう。ちなみに彼はコートニーのことは知らない。
RIKIは、シューズはナイキゼガマ、ザックは容量とコスパ重視でサロモンを購入。よしよし。性格の良さと優等生が滲み出る選び方である。

新入り、山登りを趣味とするKOH(ちなみに、KOUではなく、KO“H”がこだわり)は、シューズはナイキゼガマ、ザックはGOLDWINをチョイス。きっとデザインを邪魔しないミニマルなロゴ優先で選んだに違いない。間違いないので、多くは尋ねなかった。
TAIKIは、ナイキのペガサストレイルを選択。そして、ザックはメルカリで探し出し、当たり前のように数百円値切らせ、算盤を弾き出していた。浮いたコストで、ACGのトレランショーツも新調する。
TAKUMAもシューズはペガサスを購入。ザックはナイキ。でも、あれ? レンタルだった。“ちょっとはこだわりを見せろ、そこやで、TAKUMA!”とは思った。
最後に、筆者であるCHIEは、どうしてもシューズにこだわりを見せたかった。迷いに迷った挙句、前回の連載「NO RUN NO LIFE」で取材させてもらったBEAMSの牧野さんが着ていた“Mental Athletics”のランニングトップを思い出し、サロモン別注のシューズを実物を見ずにネットで購入した。故に、届いた現物で驚くハメに。
どう見ても右足にしかMental Athleticsのロゴは入っていないのだ。何度も確認してしまった。最近、かすみ目がひどいから、間違いじゃないかって。でも、やっぱりそういうデザインだった。左足はただの真っ白なシューズ。でもよくみたら、インソールにMental Athleticsのロゴがスタイリッシュに入っているじゃん! チッ。やる気をなくして、あとは新調せず、手持ちのもので揃えることにした。写真を撮るときは必ず右向きで、と指示した。
一丸となって、ケチり脳が発動。
トレランシューズはみんな張り切って購入。次はザックでぇ〜、レインウェアってどんくらいの価格かなぁ? そこでハッとする。フル装備、いくらかかんねん…という事実に。
そう、アウトドアは生半可なもんじゃない。それは自然が相手であるということもさることながら、お金がかかるということも然もありなん。また、今回は東京から5時間かかる場所がフィールドである。
前乗り必須となる宿選びの際、宿には温泉の大浴場がないと嫌だと私は駄々をこねだし、宿泊費が嵩むことが決定。皆が恐れ、この日を境に、いかに他のコストを抑えていくかに集中していく。
未だかつてない結束力で、必携品の見直しがなされていった。
本番まであと1週間。ようやく、足並みが揃い出していく。
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◎Photo toshitake suzuki
◎Edit & Text Chie
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