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コロラド州ボルダー発、ラ・スポルティバの「ガンビットパンツ」が最近のお気に入り|筆とまなざし#463

クライミング中に愛用している最近お気に入りのパンツ

最近、トレーニングのときも本気トライのときも、ワイドクラック以外でいつも気に入って履いているクライミングパンツがある。ラ・スポルティバのガンビットパンツというモデルである。サポートしていただいている日本用品株式会社 ラ・スポルティバ ディビジョンから提供していただいたものなのだが、これがすこぶる良い。

正直なところ、フリークライミングのウエアは動きやすければなんだって良い。というのは、山と違ってウエアの性能が危険に結びつくことがほとんどないからだ。山では御法度のコットンTシャツを愛用している人も多い。個人的にクライミングウエアに求めることは、軽くて動きやすいこと。アプローチや汗冷えのことを考えると吸湿速乾性の高い素材のほうが好きで、化繊素材のウエアを好んでいる。

ガンビットパンツはポリアミドを使った軽量パンツで、ストレッチ性にも富んでいる。いちばんの特徴は裾がすぼまったジョガースタイルであること。ジョガーパンツは初めて履いたが、フットホールドが見やすいしヒールフックのときにも裾がじゃまにならなくてとても良い。もうひとつ気に入っているのがウエストにベルトやバックルがないことだ。バックルがあると重量が嵩むしハーネスと干渉してじゃまになる。ガンビットパンツはゴムと紐だけ、しかも前開きもないのですっきりしていてとてもシンプル。しかも普段着のようでデザインで、本気トライにも使える機能性がありながらそのまま街にも行けてしまうところも気に入っている。

アウトドアの街・コロラド州ボルダー発のアパレルシリーズ

この春から、ラ・スポルティバのアパレルには「FRONT RANGE COLLECTION」というシリーズが加わった。ガンビットパンツはその代表的なパンツである。スポルティバといえばイタリアだけれど、このシリーズはアメリカはコロラド州ボルダーで製品開発がされている。イタリアらしいスポーティーなデザインと比べてどこか大陸的なのが特徴だ。開発にはアメリカを代表する女性クライマーのひとりでボルダー在住のペイジー・クラッセンが関わっている。ちなみにぼくの記憶が正しければ、かのリン・ヒルやトミー・コールドウェルなどの有名クライマーもボルダーに住んでいるのではなかったかと思う。

さて、コロラド州ボルダーといえばアウトドアパラダイスとして世界的に知られた街である。アメリカを代表するクライミング雑誌『Rock & Ice』の編集部があったり、ネプチューンマウンテニアリングというイカした登山用品店があったり、街のすぐ裏手にマルチピッチクライミングが楽しめるフラットアイアンがあったり、近くの川ではカヌーやラフティングが楽しめたりと、日常生活とアウトドアアフィールドが非常に近い。というか、日常生活とアウトドアがクロスオーバーしているといったほうが正確だろう。とにかく、日常のなかにアウトドアが溶け込んでいるのだ。

子どものころにアウトドア雑誌でボルダーの記事を見てから一度行ってみたいと思っていて、10年ほど前に訪れたことがある。フラットアイアンでマルチピッチを登っていると、ロープはおろかハーネスもつけていないクライマーがひょっこり現れてそのまま先に登っていったのにはおどろいた。アメリカではフリーソロが日本よりずいぶんと一般的なのだ。最終ピッチでひどい雷に遭い、懸垂下降の準備をしながら髪の毛が逆立ったことも今となってはいい思い出。渓谷沿いには無数の岩場が点在し、すぐにクライミングやハイキングが楽しめる。クライミング後に可愛らしいカフェで食べたパンケーキも美味しかった。

岩場での本気トライからリラックスタイム、そしてそのままカフェやバーへ。「FRONT RANGE COLLECTION」は、そんなボルダーでのライフスタイルから生まれたウエアである。クライミングのみならず、ハイキングや登山にも重宝するアイテムが充実しているので、ぜひチェックしてみてほしい。

ラ・スポルティバ公式ウェブサイト https://lasportiva.jp

著者:ライター・絵描き・クライマー/成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ、在住。 山やクライミングでのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作したアトリエ小屋で制作に取り組みながら、地元の岩場に通い、各地へクライミングトリップに出かけるのが楽しみ。日本山岳ガイド協会認定フリークライミングインストラクターでもあり、クライミング講習会も行なっている。

https://www.naruseyohei.com

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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