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アルプス3連戦初日はカラパス逃げ切り ポガチャルは首位キープもアシスト失う|ツール・ド・フランス2026

ツール・ド・フランス2026は最終盤の勝負どころ、アルプス山脈へ。山岳での3連戦の初日となる第19ステージは185.2kmで争われて、逃げメンバーによる勝負を制したリチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト、エクアドル)が独走でステージ優勝。ツールでは2年ぶりとなる勝利を挙げた。個人総合首位のマイヨ・ジョーヌはタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)がキープしたが、アシスト陣に体調不良者が出て1人がリタイアとなった。

6人がリードして最終登坂へ

今年のツールも大詰め。いよいよ最終決戦地のアルプスへとやってきた。ここからは3連続での山頂フィニッシュ。その初日となる第18ステージは、1級山岳オルシエール・メルレットを目指す。序盤から1級山岳コート・ダンジャン(11.4km、平均勾配5.4%)を上り、その後も2級・3級と上りをこなす。中間スプリントを経由して終盤に入ると、3級山岳をひとつ越えたのちにオルシエール・メルレットへ。フィニッシュへの上りは登坂距離7.1kmで、平均勾配は6.7%。とはいっても、実際のところは最後の15kmが上り基調だ。

© A.S.O./Thomas Maheux

5人の逃げから始まったレースは、先頭にメンバーを送り込めなかったEFエデュケーション・イージーポストを中心に集団が追いかけて、タイム差拡大を許さない。コート・ダンジャンの上りに入ったところで先頭ライダーがシャッフルして、3人逃げに。その後追走を図る選手も出たが、30km地点を通過するタイミングで集団がキャッチ。改めて数人による逃げグループが組まれて、それをポイント賞のマイヨ・ヴェールを着るマッズ・ピーダスン(リドル・トレック、デンマーク)らが追った。

© A.S.O./Thomas Maheux

その流れで先頭は7人に。少しずつメイン集団とのタイム差を拡大して、70km地点で1分を超える。さらに数十キロ進むうちに5分以上のタイム差になって、前を行く選手たちに逃げ切りのチャンスが広がってくる。129km地点に設けられた中間スプリントポイントは、先頭グループでレースを進めていたピーダスンが1位通過。得点を加算させた。

© A.S.O./Thomas Maheux

フィニッシュまでの距離が50kmを切ったところで、先頭グループを形成するのは14人。約1分30秒差で20人を超える第2グループが続き、ポガチャルらが含まれるメイン集団は約8分差。先頭ではカラパスらのペースアップをきっかけに6人がリードを開始。後続とのタイム差を広げていく。

カラパスは2年ぶりとなるツールのステージ優勝

6人となった先頭グループでは、マッテオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)がアタックするが決まらず。その後もジョーゲンソンは繰り返し攻撃を試みるが、そのたびにチェックされる形に。オルシエール・メルレットに入ってからもジョーゲンソンやヴァランタン・パレパントル(スーダル・クイックステップ、フランス)らが仕掛けたが、それらを冷静に見極めたカラパスが残り4kmでカウンターアタック。パレパントルが食らいついたが、500m進んだところで独走に持ち込むと、他選手の追走をかわしてフィニッシュへ向かった。

© A.S.O./Thomas Maheux

カラパスはひとりでオルシエール・メルレットの頂上へ。2024年大会の第17ステージ以来となるツール2勝目を挙げた。今大会は山岳ステージでたびたび逃げを試みていたが、ついにそれが実った。

逃げた選手のうち7人が先着し、メイン集団はカラパスから4分35秒差でのフィニッシュ。レース終盤は総合エースを上位に送り込んでいるチームが主となって集団のペースを上げて、先頭グループとのタイム差縮小を図りながらフィニッシュを目指した。

これらの結果、上位陣の総合順位に大きな変動はなし。ポガチャルが引き続きマイヨ・ジョーヌを着用する。2位レムコ・エヴェネプール(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ベルギー)との総合タイム差は4分32秒。UAEチームエミレーツ・XRGはアシスト陣に体調不良者が出て、山岳アシストにひとりであるブランドン・マクナルティ(アメリカ)がリタイア。これからはメンバーがひとり減った状態での戦いとなる。

© A.S.O./Thomas Maheux

翌24日に行われる第19ステージは、名峰アルプ・デュエズの頂上決戦。レース距離は127.9kmと短いながら、序盤からカテゴリー山岳が控える難コース。21のヘアピンコーナーがあるアルプ・デュエズは登坂距離13.8kmで、平均勾配8.1%。マイヨ・ジョーヌの行方を定める大一番にふさわしい舞台が用意された。

ツール・ド・フランス2026 第18ステージ 結果

1 リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト、エクアドル)4:26:21″
2 マウロ・シュミット(チーム ジェイコ・アルウラー、スイス)+0’45”
3 マッテオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)ST
4 ヴァランタン・パレパントル(スーダル・クイックステップ、フランス)+1’14”
5 トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・モビリティ、ノルウェー)+1’57”
6 ラウル・ガルシア(モビスター チーム、スペイン)+2’12”
7 パブロ・カストリーリョ(モビスター チーム、スペイン)+4’30”
8 レニー・マルティネス(バーレーン・ヴィクトリアス、フランス)+4’35”
9 レムコ・エヴェネプール(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ベルギー)ST
10 トーマス・ピドコック(ピナレロ・Q36.5プロサイクリング チーム、イギリス)

個人総合成績

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)64:35:13
2 レムコ・エヴェネプール(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ベルギー)+4’32”
3 イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ・XRG、メキシコ)+6’51”
4 ポール・セクサス(デカトロン・CMA CGM チーム、フランス)+7’11”
5 フアン・アユソ(リドル・トレック、スペイン)+9’22”
6 マティアス・スケルモース(リドル・トレック、デンマーク)+10’14”
7 レニー・マルティネス(バーレーン・ヴィクトリアス、フランス)+12’50”
8 トーマス・ピドコック(ピナレロ・Q36.5プロサイクリング チーム、イギリス)+12’58”
9 ジョルダン・ジェガット(トタルエネルジー、フランス)+14’04”
10 リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト、エクアドル)+21’00”

ポイント賞

マッズ・ピーダスン(リドル・トレック、デンマーク)

山岳賞

タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)

ヤングライダー賞

イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ・XRG、メキシコ)

チーム総合成績

リドル・トレック

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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