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「有言実行」木村和平/三浦生誠組が大会新記録で金メダル 杉浦佳子、小釜莉代、川本翔大は銅|アジアパラ

愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会のパラサイクリング・トラック競技が10月20日、伊豆ベロドロームで行われ、日本勢は金メダル1個、銅メダル3個を獲得した。男子B 1000mタイムトライアルでは木村和平/三浦生誠組が優勝。女子C1-3 1000mタイムトライアルの杉浦佳子、女子C4-5 4000m個人パーシュートの小釜莉代、男子C1-3 1000mタイムトライアルの川本翔大が銅メダルに入った。

木村和平/三浦生誠組が大会新記録で金メダル 「集大成」の1000mTTで有言実行

男子B 1000mタイムトライアルでは、木村/三浦組が1分02秒801の大会新記録で優勝した。予選で、2018年ジャカルタ大会の1分03秒942を塗り替える1分03秒486の大会新記録を出していたが、決勝でさらに0.685秒縮めた。平均速度は時速57.324km。

前日の個人パーシュート後、木村/三浦組は「僕たちは1000mタイムトライアルをメインターゲットにしている」と語り、この種目での勝利を誓っていた。その言葉どおり、本命種目で頂点に立った。

レースは、モハンマド・ダリル/レザ・ラシュノ組(イラン)が最初の250mを20秒113で通過し、木村/三浦組は20秒131で2番手につけた。その差はわずか0.018秒。続く250mで木村/三浦組が先頭に立ち、500m通過は33秒916で1番手。その後はリードを広げ、最後の250mは14秒791でこの区間の最速だった。

2位はモハマド・カイルル・ハズワン・ワハブ/ムハマド・ナビル・ワフィク・ザムリ組(マレーシア)で1分03秒688。木村/三浦組とは0.887秒差だった。3位はダリル/ラシュノ組で1分03秒835。山路喬哉/稲毛健太組は1分04秒258で4位。最初の250mは7番手だったが、最後の250mは15秒125で全体2番手のタイムを出して追い上げ、銅メダルとは0.423秒差だった。

レース後、三浦は「昨日の4kmは向こうが強かったので、俺たちは1kmだから1kmで本気を出すということで、有言実行です。ただ、4kmも本気でやっていますよ」と語った。

木村は「4kmの予選では大会記録を更新できたので、そこはまず良かったと思います。ただ、韓国ペアも年々強くなっていて、4kmに関しては徐々に彼らが強かった」と振り返った。前日午前の4km予選の疲れが脚に残っていたとも明かした。

世界選手権を残すペアの走りについては「予選、決勝に上がれたら、あと2本しかない。残り少ない3本のうちの1本を日本の観客の皆さんの前で走れたことは、僕らの限られたペアの時間にとって本当に幸せな時間でした」と話した。

三浦は「集大成のレース」と位置づけ、「和平さんには言葉で表せないくらい感謝することがたくさんある。厳密にはこの後に世界選手権があるが、アジア大会という最後の舞台、地元日本で、自分たちのメイン種目で優勝して終われたことは、人生にとって一番と言っても過言ではないくらいの思い出になった。木村和平という競技者に出会えて本当に良かった」と感謝を口にした。

杉浦佳子が銅メダル 前日の銀に続き表彰台

女子C1-3 1000mタイムトライアルは、予選で4選手全員が決勝に進んだ。予選では、C1クラスの銭王偉(チェン・ワンウェイ、中国)が1分20秒417のC1世界記録・大会記録をマーク。杉浦は1分18秒362のC3大会記録で2位通過し、王小梅(ワン・シャオメイ、中国)の1分20秒367を2秒以上上回った。

決勝では、銭が実測1分20秒542(クラス係数で換算して1分14秒114)で優勝した。王は予選から4秒以上縮めて1分16秒131の大会新記録を出し、2位に入った。杉浦は予選から約1秒1縮める1分17秒229で3位となり、王とは1秒098差だった。前日の女子C1-3 3000m個人パーシュートの銀メダルに続く表彰台となった。

杉浦は「午前のフォームが崩れていると言われたので、そこを改善したつもりだったが、トップスピードに乗せられなかった。何かが良くなかったのだと思う」と振り返った。

トラックの練習が十分にできなかったといい、これまで指導を受けてきた飯島誠コーチには「申し訳ない」と話した。翌日からは屋外のロード種目に移り、「気持ちを切り替えないと」と前を向いた。

小釜莉代が銅メダル 4000mでも表彰台

女子C4-5 4000m個人パーシュートでは、李慧玲(リ・フイリン、中国)が5分07秒125で優勝。世界記録、大会記録を更新した。2位は季子賢(ジー・ズーシエン、中国)で、タイムは5分07秒413。両者の差はわずか0.288秒だった。

金メダルを争った2人は、先頭が何度も入れ替わる展開となった。序盤は季がリードし、500m地点から李が前に出た。2250m地点で再び季が先頭に立ち、3750m地点で李が奪い返してそのままゴールした。最後の1周は李が18秒620、季が18秒901だった。

優勝した李は、レース後に通訳を通じて喜びを語った。

「世界記録を更新できて、今は非常に興奮しているし、とてもうれしい。こんなに速いタイムが出せるとは思っていなかったので、自分でも驚いている」

チームメイトへの感謝も口にし、大きな力をもらったと話した。前日の1000mタイムトライアルに続く優勝だが、今日のレースは前日より厳しかったという。中国から日本に来て国のために戦うという思いが支えになり、世界記録はまったく予想していなかったと話した。会場の雰囲気も力になったという。

小釜は5分43秒579で3位となり、前日の1000mタイムトライアルに続いて銅メダルを獲得した。4位のカモラ・ヌリッラエワラ(ウズベキスタン)のタイムは6分15秒977で、約32秒の差があった。小釜は2周目以降、1周20秒台から21秒台前半のラップで走り切った。

小釜は、金メダルを争った中国の2選手が格上で、競り合いに絡めなかったと話した。自身の走りについては「予選のほうがかなりゆっくり走ったつもりだったけど、決勝とタイムはあまり変わらなかった。やっぱりトラックはまだまだ分からないことばかり」と振り返った。

現在はフルタイムで働いており、「全然練習が足りていない。今は朝に1、2時間走るようにしている」と明かす。普段は3本ローラーでの練習が中心で、合宿で伊豆を走るほか、宮城の333mバンクで練習することもあるという。
「250mの木のトラックと333mのアスファルトでは全然違う。ピストバイクに慣れるという目的は達成できるが、ここで斜面を使って走る走り方は、ここに来ないとできない」と話した。

川本翔大は実測タイム最速も銅 係数換算で3位

男子C1-3 1000mタイムトライアルでは、C1クラスの梁偉聡(リャン・ウェイツォン、中国)が実測1分11秒901、係数換算で1分06秒156をマークして優勝した。2位はモハマド・ユソフ・ハフィジ・シャハルディン(マレーシア)で、1分07秒158だった。

川本はC2クラスで出走し、実測は1分11秒690。出走者中最速のタイムだったが、クラス係数換算により1分07秒747となり3位となった。銀メダルとは0.589秒差だった。前日の男子C1-2 3000m個人パーシュートでの金メダルに続く、2個目のメダルとなった。

川本は「今日は3位で、昨日は金メダルを取れたので、トラックでやるべきことはしっかりできたと思います」と振り返った。

翌日からはロードTTとロードレースが控えており、「気持ちを切り替えて、残り2レースで金メダルを取れるように頑張りたい」と語った。

日本勢メダル獲得者

金メダル

木村和平/三浦生誠(男子B 1000mタイムトライアル)

銅メダル

杉浦佳子(女子C1-3 1000mタイムトライアル)

小釜莉代(女子C4-5 4000m個人パーシュート)

川本翔大(男子C1-3 1000mタイムトライアル)

この日の主な記録

木村和平/三浦生誠(日本/男子B 1000mタイムトライアル決勝)大会新記録 1分02秒801

李慧玲(中国/女子C4-5 4000m個人パーシュート決勝)世界記録・大会記録 5分07秒125

銭王偉(中国/女子C1-3 1000mタイムトライアル予選)C1世界記録・大会記録 1分20秒417

王小梅(中国/女子C1-3 1000mタイムトライアル決勝)大会新記録 1分16秒131

2日間にわたりパラサイクリング・トラック競技を支えた賞典スタッフ・ボランティアの皆さん

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