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川本翔大が独走Vで金、杉浦佳子は銀、小釜莉代は銅 日本は14メダルで総合4位、全日程終了|アジアパラ

愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会のパラサイクリング競技最終日が10月23日、静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンターで行われた。日本勢は男子C1-3ロードレースで川本翔大が金メダル、女子C1-3ロードレースで杉浦佳子が銀メダル、女子C4-5ロードレースで小釜莉代が銅メダルを獲得した。

トラック競技から続いたパラサイクリング全日程を終え、日本は金4、銀5、銅5の計14個のメダルを獲得。中国、韓国、ウズベキスタンに次ぐ総合4位で大会を締めくくった。

川本翔大が独走優勝 世界選手権へ弾み

男子C1-3ロードレース(5kmの周回コースを8周、40km)では、川本翔大が圧巻の走りを披露した。

スタート直後から飛び出した川本は、後続との差を広げながらレースを支配。最後まで首位を譲ることなくフィニッシュし、1時間19分54秒で優勝した。2位のブニョド・ハイトマハマドフ(ウズベキスタン)に4分14秒、3位の梁偉聡(リャン・ウェイツォン、中国)に9分37秒の差をつける独走だった。

レース後、川本は力を出し切った表情でレースを振り返った。

「こういう走り方ができる機会はなかなかないので、今日は最初から最後まで本気で走りました。しっかり走り切れたので良かったと思います」

今後はそのまま世界選手権へ向かう。

「世界でもメダルを獲れるよう頑張ります」

20日に「残り2レースで金メダルを取れるように頑張りたい」と話していたとおり、ロードTTに続いてロードレースでも頂点に立った。今大会は、初日の3000m個人パーシュートと合わせて金メダル3個、1000mタイムトライアルの銅メダル1個と合わせて計4個のメダルを獲得し、大会を象徴する活躍となった。

男子C1-3ロードレースの表彰式。中央が金メダルの川本翔大。左は2位のブニョド・ハイトマハマドフ(ウズベキスタン)、右は3位の梁偉聡(中国)

杉浦佳子は惜敗の銀 「なかなかいい戦いはできた」

女子C1-3ロードレース(7周、35km)は4選手で争われ、杉浦佳子が最後まで優勝争いを演じた。

勝負に出たのは終盤の登りだった。何度もアタックを繰り返し、一時は単独先行に成功。しかし、中国の王小梅(ワン・シャオメイ)に追いつかれ、最後はスプリント勝負となった。王が1時間21分25秒で優勝し、杉浦は6秒差の2位、銭王偉(チェン・ワンウェイ、中国)が11秒差の3位。3人が11秒差の中でゴールした。

女子C1-3ロードレースの表彰式。左が銀メダルの杉浦佳子。中央は優勝した王小梅、右は3位の銭王偉(ともに中国)

レース後、杉浦は決着の瞬間をこう振り返った。

「最後は決まったと思って一人で下り始めたんですけど、そこから追いつかれてしまいました。彼女はスプリンターなので仕方ないです」

東京、パリと戦い続けてきたライバルに対しては、その成長も感じていたという。

「東京の時は登りが弱かったし、パリの時はコーナーが苦手だったんですが、どちらもしっかり練習してきていました」

それでも杉浦は最後まで勝利への姿勢を崩さなかった。

「私の方から積極的に動きましたし、相手もかなり苦しそうでした。なかなかいい戦いはできたかなと思います」

相手の強さを認めながらも、今大会、そしてこのロードレースでは金メダル獲得への強い思いを持って臨んでいた。21日のタイムトライアルでは、杉浦が実測で王に3分20秒先着していた。大会前には「私の地元で開催されるこの大舞台に立てることを本当に嬉しく思います」とコメントしていた。レース後には前向きな言葉を口にした一方、表彰式では涙を見せる場面もあった。その姿は、銀メダルという結果以上に頂点を目指していた杉浦の覚悟を物語っていた。

表彰式で涙を見せた杉浦佳子。銀メダルという結果以上に、頂点への思いの強さがにじんだ

初日の3000m個人パーシュート、21日のタイムトライアルに続く3個目の銀メダルで、20日の1000mタイムトライアルの銅と合わせて、今大会は計4個のメダルとなった。

小釜莉代が念願のロードメダル

女子C4-5ロードレース(8周、40km)は5選手で争われ、李慧玲(リ・フイリン、中国)が1時間28分24秒で優勝。2位は紀梓嫻(ジー・ズーシエン、中国)で4分13秒差だった。小釜莉代は1時間38分13秒で3位に入り、優勝とは9分49秒差。4位のカモラ・ヌリッラエワ(ウズベキスタン)には2分35秒の差をつけた。

レースは終始マークされる苦しい展開だったという。

「精神的にきつかったです。ずっと後ろにつかれていて、前に出てくれなかったので、最後の周回で決めるしかないと思っていました」

それでも相手の弱点を見極め、勝負どころを逃さなかった。

「ヘアピンカーブがチャンスだと思っていました。橋を渡った後の下りで早めに加速して、そのまま登りにつなげました」

狙いどおりに差を作ると、そのまま表彰台をつかみ取った。

「ロードでどうしてもメダルを取りたかったので、本当にうれしいです」

女子C4-5ロードレースの表彰式。右が銅メダルの小釜莉代。中央は優勝した李慧玲、左は2位の紀梓嫻(ともに中国)

21日のタイムトライアルでは、実測でヌリッラエワを35秒上回りながら、係数換算で届かず悔しい5位だった。最終日のロードレースで、その悔しさを晴らす結果を残した。今大会は、1000mタイムトライアル、4000m個人パーシュートと合わせて、銅メダル3個を獲得した。

入賞者も健闘

男子Bロードレース(13周、65km)は、ナイル・エルムハンベト/ルスラン・アリエフ組(カザフスタン)が2時間01分21秒で優勝し、21日のタイムトライアルに続く制覇となった。木村和平/三浦生誠組が5位、山路喬哉/稲毛健太組が6位に入賞した。2組とも、先頭から2周遅れでのゴールだった。三浦は大会前に「この大会は私の競技人生の集大成となる舞台になると思います」とコメントしていた。

また男子C4-5ロードレース(11周、55km)では、チョン・ジェソプ(韓国)が1時間48分21秒で優勝した。亀田琉斗は2分50秒差の1時間51分11秒で5位に入り、21日のタイムトライアル(10位)から順位を上げて、最後まで上位争いを繰り広げた。

最終日のリザルト

男子C1-3ロードレース(8周、40km)
1位 川本翔大(日本)1時間19分54秒
2位 ブニョド・ハイトマハマドフ(ウズベキスタン)1時間24分08秒
3位 梁偉聡(リャン・ウェイツォン、中国)1時間29分31秒

女子C1-3ロードレース(7周、35km)
1位 王小梅(ワン・シャオメイ、中国)1時間21分25秒
2位 杉浦佳子(日本)1時間21分31秒
3位 銭王偉(チェン・ワンウェイ、中国)1時間21分36秒

女子C4-5ロードレース(8周、40km)
1位 李慧玲(リ・フイリン、中国)1時間28分24秒
2位 紀梓嫻(ジー・ズーシエン、中国)1時間32分37秒
3位 小釜莉代(日本)1時間38分13秒

男子Bロードレース(13周、65km)
1位 ナイル・エルムハンベト/ルスラン・アリエフ(カザフスタン)2時間01分21秒
2位 キリル・イリュケビッチ/グレブ・ブルセンスキー(カザフスタン)2時間11分42秒
3位 ヌル・フェンディ/ムフティ・ファディラ・サルマ(インドネシア)1周遅れ
※日本勢=5位 木村和平/三浦生誠(2周遅れ)、6位 山路喬哉/稲毛健太(2周遅れ)

男子C4-5ロードレース(11周、55km)
1位 チョン・ジェソプ(韓国)1時間48分21秒
2位 アジムベク・アブドゥラエフ(ウズベキスタン)1時間48分55秒
3位 アハメド・アルベドワウィ(アラブ首長国連邦)1時間49分46秒
※日本勢=5位 亀田琉斗(1時間51分11秒)

日本は14メダルで総合4位

5日間にわたって行われたパラサイクリング競技で、日本代表は金4、銀5、銅5の計14個のメダルを獲得した。金メダルの数はウズベキスタンと並んだが、銀メダルの数で上回られ、4位となった。首位は金12、銀7、銅5の計24個を獲得した中国だった。

トラック競技では木村和平/三浦生誠組の大会新記録による金メダル、川本翔大の活躍、杉浦佳子と小釜莉代の安定したメダル獲得など、多くの成果を残した。

最終日も金・銀・銅メダルを加えた日本代表は、パラサイクリング競技を総合4位で終了。世界選手権へ向かう選手たちにとっても、大きな収穫を得た大会となった。今大会で見せたそれぞれの走りと成果は、次なる国際舞台への期待を十分に感じさせるものだった。

日本勢メダル獲得者

金メダル 川本翔大(男子C1-3ロードレース)

銀メダル 杉浦佳子(女子C1-3ロードレース)

銅メダル 小釜莉代(女子C4-5ロードレース)

日本勢主な結果

川本翔大 1位(男子C1-3ロードレース)1時間19分54秒

杉浦佳子 2位(女子C1-3ロードレース)1時間21分31秒

小釜莉代 3位(女子C4-5ロードレース)1時間38分13秒

木村和平/三浦生誠 5位(男子Bロードレース)2周遅れ

山路喬哉/稲毛健太 6位(男子Bロードレース)2周遅れ

亀田琉斗 5位(男子C4-5ロードレース)1時間51分11秒

5日間にわたりパラサイクリング競技を支えた賞典スタッフ・ボランティアの皆さんと選手

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