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世界選手権TTで鮮烈デビュー キャニオン未発表の新型スピードマックスCFR TTがワンツー独占|CANYON

カナダ・モントリオールで開催中の2026年UCIロード世界選手権。その開幕を告げる女子エリート個人タイムトライアルにおいて、キャニオンが誇る未発表のフラッグシップTTバイク「スピードマックス CFR TT(Speedmax CFR TT)」が実戦初投入され、圧巻のワン・ツーフィニッシュを達成した。

アルカンシェルを獲得したのはスイス代表のマーレン・ロイサー(モビスターチーム)。そして2位にはイギリス代表の若き才能、ゾーイ・バックステッド(キャニオン・スラムレーシング)が入り、デビュー戦にして表彰台の頂点と2番手を独占するという衝撃的なリザルトを残した。世界最高峰の舞台でベールを脱いだ新型マシンの速さの秘密と、そのディテールに迫る。

初戦にしてアルカンシェル獲得 ロイサーがバースデーウィン、バックステッドとワンツー

モントリオールで電撃公開されたキャニオンの未発表フラッグシップ「スピードマックス CFR TT」。デビュー戦にして世界選手権の頂点へと登り詰めた

モントリオール市街地に設定された39.2kmのコースで争われた女子エリート個人タイムトライアル。コースはテクニカルなコーナーとハイスピード区間が入り交じるタフなレイアウトとなった。

レース前半から猛烈なスピードを見せたのは、キャニオン・スラムレーシングに所属する22歳のゾーイ・バックステッド。第1、第2計測ポイントでトップタイムを刻み、暫定首位で後続にプレッシャーをかける。しかし、後半に入って凄まじい巻き返しを見せたのがスイスのタイムトライアルスペシャリスト、マーレン・ロイサーだった。

終盤に向けてぐんぐんと出力を引き上げたロイサーは、最終的に50分24秒という圧倒的なタイムをマーク。バックステッドに40秒の差をつけて劇的な逆転勝利を飾った。この日は奇しくもロイサー自身の誕生日。自らのバースデーを最高の栄冠である世界チャンピオンの虹色ジャージ(アルカンシェル)で彩ってみせた。

自らの誕生日に圧巻の走りを披露したマーレン・ロイサー(モビスターチーム、スイス)。新型バイクを完璧に乗りこなし、40秒差をつけて逆転優勝を果たした

金メダルのロイサーと銀メダルのゾーイ・バックステッド(キャニオン・スラム、イギリス)。未発表機材が世界選手権の1位・2位を独占する快挙となった

「まるでレールの上を走るよう」 世界女王ロイサーが絶賛したシステムの一体感

鮮烈なデビューウィンを飾ったロイサーは、未知のスピードをもたらした新しいスピードマックス CFR TTについて、次のようにその高い完成度を語っている。

「新しいスピードマックスは、バイクとコクピットの一体感がこれまでのものとまるで違います。バイクを構成するすべてが、ひとつのシステムとして完璧に機能している感覚があるんです。その真価がもっとも発揮されるのがエアロエクステンションで、荒れた路面を走るときや、小さな段差を越える瞬間であっても、バイクが驚くほど安定していました。極めて速く、それでいてコントローラブルで、まるでレールの上を走っているかのようでした」

タイムトライアルにおいて、極限の前傾姿勢(エアロポジション)を維持しながらバイクを完璧に抑え込み、出力を路面に伝え続けることは勝利への絶対条件だ。ロイサーの言葉は、新型スピードマックスが単なる空力性能の向上にとどまらず、ライダーのコントロール性とスタビリティを飛躍的に高める総合的なシステムとして進化していることを如実に示している。

ワイドフォークに専用ボトル 細部に宿る最新エアロダイナミクス

公開された展示車両およびレース現場の写真から、この未発表マシン「スピードマックス CFR TT」の驚くべきテクノロジーと造形が見えてきた。

空気の抜けを最大化する「ワイドスタンスフォーク」

正面から見ると一目瞭然の超ワイドスタンスフォーク。ホイールとフォークブレードの間に広大な空間を設け、フロント周りの乱流を最小限に抑える

正面から見て最も目を引くのが、ホイールとフォークブレードのクリアランスを極限まで広げた「ワイドスタンスフォーク」の採用だ。フロントホイールの回転によって生じる激しい乱流をスムーズに後方へ逃がすこの設計は、トラック競技や最新のTTバイク開発における世界的トレンドでもある。フォーククラウンからヘッドチューブ、そしてベースバーへと繋がる造形は段差なく極めてシームレスにインテグレートされており、前面投影面積の削減と整流効果を極限まで突き詰めている。

システムとして統合された新設計コクピット

フォークブレードからヘッドチューブ、ベースバーへと滑らかに連続するエアロ形状。フレームと一体化した流麗なデザインが際立つ
ベースバーから2本のピラーでアームレストを支持。剛性を確保しながら極限まで前面投影面積を削ぎ落としている

ロイサーが「一体感がまるで違う」と称賛したコクピット周りは、ベースバー中央から2本のスレンダーなエアロピラーが立ち上がり、前腕を包み込むようなフルカーボン製大型アームレスト&エクステンションバーを支える構造を採用。角度や高さの微調整機構を備えながらも、余分なボルト類やケーブルの露出を排除した極めてクリーンなインテグレーションが施されている。

BB上部に美しく収まる専用エアロボトル「AEROFUEL TT」

BB直上に美しくビルトインされた専用ボトルシステム「AEROFUEL TT」。シートチューブにはUCI公認ステッカーが見える

ボトル側面には「AEROFUEL TT CAPACITY 400ml SPORT DRINK FRIENDLY」の文字。UCI規定に準拠しつつ整流効果を最大化するフェアリングの役割も果たす

ダウンチューブからシートチューブ、BB(ボトムブラケット)エリアにかけての造形も見逃せない。シートチューブ前方のBB直上には「AEROFUEL TT CAPACITY 400ml SPORT DRINK FRIENDLY」と刻まれた専用のストレージ/ボトルシステムが美しくビルドインされている。UCIの厳しい機材規則に適合させながら、フレーム自体のエアロプロファイルを延長するフェアリングのような役割も兼ね備えていると推測される。

UCI認証「R147」コードとCFRの称号

マッシブなチェーンステーには「CANYON」ロゴ、奥にはDT Swissの最高峰ディスクホイール「ARC 1100 DICUT DISC」がセットされる

シートチューブには「CANY-R147-TT」の公認ステッカーが確認できる。キャニオンの最高峰レーシンググレード「CFR(Canyon Factory Racing)」を冠し、7月に発表されたトライアスロン専用の新型スピードマックス(UCI非適合)で培われた最新のエアロ知見とカーボンレイアップ技術を、ロードレースのUCI規則の枠組みの中で限界まで研ぎ澄ませたリアルレーシングマシンであることが窺える。

なお、展示車両にはシマノ・デュラエースDi2(54-40Tチェーンリング)にDT Swissの最上位「ARC 1100 DICUT DISC」およびディープリムホイールが組み合わされていたが、実戦でロイサーが駆ったバイクにはモビスターのチームサプライヤーであるSRAM RED AXS(フロントシングル仕様)やZIPPホイールがセットアップされていた。

仕様や発売時期は今後数か月以内に発表予定

世界選手権という大舞台でいきなりワンツーフィニッシュを決め、その圧倒的なアドバンテージを世界に見せつけたスピードマックス CFR TT。

キャニオンバイシクルズ・ジャパンによると、本モデルの技術仕様、世界各国での展開、価格および発売時期については「今後数か月のうちに正式発表する予定」とのこと。現時点では一般市販のスケジュールや日本国内での取り扱い詳細は未定となっているが、TTスペシャリストやシリアスレーサーにとって見逃せない1台となることは間違いない。

世界王者のDNAを八王子で体感 東京テストセンターで新型スピードマックスが試乗可能

2026年7月にフルモデルチェンジを果たしたトライアスロン専用の新型スピードマックス。今回登場したCFR TTはこのモデルとエアロダイナミクスのDNAを共有している

東京都八王子市松木にあるキャニオン東京テストセンター。世界選手権優勝マシンの血統を受け継ぐ新型スピードマックスの試乗が可能だ

未発表の「スピードマックス CFR TT」の実車に触れることはまだできないが、この世界選手権制覇マシンと基本骨格やエアロダイナミクスのDNAを共有するトライアスロン用モデル「新型スピードマックス CF SLX」(2026年7月発表/UCIレギュレーション非適合)は、すでに日本国内で試乗が可能だ。

東京都八王子市の「キャニオン東京テストセンター」では、S、M、Lの各サイズが用意されており、ロイサーが絶賛した圧倒的なコクピットの安定性や直進性の高さを実際に公道コースで確かめることができる。世界を制したキャニオンの最新エアロダイナミクスをいち早く肌で感じてみてはいかがだろうか。

【試乗拠点情報】

  • 施設名:キャニオン東京テストセンター
  • 所在地:〒192-0362 東京都八王子市松木51-7
  • 試乗可能車両:新型スピードマックス CF SLX(サイズ:S、M、L)
  • 営業時間:9:00〜13:00(最終受付 12:00)
  • 事前予約ページキャニオン東京テストセンター LINE予約
  • ※試乗コース、利用料金等の詳細は予約ページをご確認ください。

問:キャニオンバイシクルズ・ジャパン https://www.canyon.com/ja-jp/

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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