
「クライムオン‼2026」にて。ラ・スポルティバのブースで「カタナ」を貸し出し、クラック講座を開催|筆とまなざし#464
成瀬洋平
- 2026年06月10日
マイナーチェンジした「カタナ」をクラック講座で試し履き
5月最後の週末に、小川山で「クライムオン‼2026」が開催された。昨年は雨天で中止になったので2年ぶり。お世話になっている編集者やライター、カメラマン、そしてガイドやクライマーの友人知人ともたくさん会える。「クライムオン‼」は年に一度の同窓会的な楽しみにもなっていて、終わったばかりなのにいまから来年が楽しみである。
一昨年まではPEAKS主催のクラック講座を担当させていただいていたが、今年は念願叶ってラ・スポルティバがブース出店することになり、ブランドコンテンツでクラック講座を担当することになった。
ラ・スポルティバは世界屈指のアウトドアシューズブランド。クライミングシューズにおいても圧倒的なシェアを誇る。今回のイベントでは、主要モデルが実際に岩場で試せる試し履き会が企画され、クラック用としてもおすすめの「カタナ」もラインナップに入れていただいた。
ラ・スポルティバのロングセラーモデルのひとつである「カタナ」。ベルクロとレースアップの2タイプがあって、ベルクロは「カタナ」、レースアップは「カタナレース」と呼ばれている。同じ「カタナ」と名前が付いていても、ベルクロとレースアップとではまったく違うシューズである。今回試し履きとして用意されたのはベルクロタイプ。昨年1年間は国内での展開がなかったのだが、今年になってマイナーチェンジして復活。ぼくも最近改めて履き始めた。
「カタナ」は、じつはクラックにも向いている
ところで、「カタナ」はエントリーユーザー向けのシューズだと思われている。それは形状がフラットで足入れが良いオールマイティーなシューズであるからなのだが、逆にいえば尖った特徴がなく、上級者にはあまり選ばれないシューズだともいえる。しかし、これがクラックにはとても良い。
ぼくはクラック用に「TCプロ」、「カタナレース」、そして「カタナ」の3種類を使っている。クラック用シューズに求められるのは、まず第一にトゥボックスに厚みがないこと。それは甲が薄いほうが細いクラックに足が入れやすいという物理的な理由である。上記3モデルはすべて甲が薄く、それぞれに利点があるのだが、「カタナ」はそのなかでももっともトゥボックスが薄い。3つのなかでは一番剛性が弱く、それらの特徴が相まって細いクラックにも粘り強いフットジャムを効かせることができる。
イベント当日はこれ以上ないほどのクライミング日和。「TCプロ」、「カタナレース」を使っている参加者はいたが、「カタナ」はほとんどおらず、このシューズの使いやすさに気づいていただけたと思う。ぼく自身、改めてその良さを実感する機会となった。今年のクライミングトリップでは勝負靴として活躍してくれそうな予感がしてワクワクしている。
著者:ライター・絵描き・クライマー/成瀬洋平
1982年岐阜県生まれ、在住。 山やクライミングでのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作したアトリエ小屋で制作に取り組みながら、地元の岩場に通い、各地へクライミングトリップに出かけるのが楽しみ。日本山岳ガイド協会認定フリークライミングインストラクターでもあり、クライミング講習会も行なっている。

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