
フルマラソン後半の失速は「フォーム崩れ」が原因。理学療法士が教える3分間の室内ルーティン 【第4回 脚のバネ (着地の衝撃吸収・反発) 編】
RUNNING style 編集部
- 2026年07月27日
ーーーその他の記事ーーー
<フルマラソン後半の失速を防ぐ フォーム崩れ対策ルーティン>
【第1回 腕振り・体幹のひねり編】
【第2回 体幹・⾻盤の安定編】
【第3回 ⽚脚⽀持・⾻盤の安定編】
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フルマラソンの終盤、
着地のたびにかかる体重の何倍もの衝撃、
太ももの筋肉が固まってしまい、
踏ん張りがきかない……。
じつはそれ、
着地の衝撃を受け止める
「太ももの筋肉」が限界を迎えている証拠。
当然フォームが乱れて、
脚全体には、よけいに負担がかかってくる。
そうならないため、
そして脚力を推進力に変えるには、
太ももの筋力が、当然必要だ。
それなら、高負荷のスクワットが必要かといえば……
そこまで、ではない。
理学療法士だからこそ提案できる
「1日3分の室内ルーティン」を続けさえすれば、
レース後半まで耐えうる脚力は、
高負荷のエクササイズでなくても、手に入るのだ。
全4回でお届けする本連載の最終回は、
ランニングにおける強力なサスペンション、
「大腿四頭筋・ハムストリングス(太もも前後の筋肉)」にフォーカスする。
⑦ 片脚脚伸ばしお尻リフト(左右各5回)


ラン中の脚のバネ、
太もも前後の筋肉をパワーアップするエクササイズ。
仰向けに寝て両ヒザを軽く曲げる。
お尻を持ち上げ、
ゆっくり片方のヒザを伸ばし、
肩からカカトまでが一直線になる姿勢をつくる。
その姿勢を保ったまま、
2秒キープ。
元の位置へ戻す。
これを左右交互に行う。

お尻を上げる際に骨盤が左右に傾かないように注意。
上げた脚のほうの骨盤が、
下がってしまわないように(写真)
心がけたい。
監修者の柏村さん
「かかとがお尻に近いほど負荷は軽く、
遠いほど負荷が上がるため、ご自身の筋力に合わせて調整してください。
つま先は上げておいた方が負荷は軽くなります。
姿勢をキープしている側はハムストリングスで、
脚を伸ばしている側は最後までヒザを伸ばし切ることで
もも前に力が入っていることを
しっかり意識しましょう」
⑧ 後方バウンドランジからのヒザ上げ(左右各10回)




同様に、
ラン中の着地の衝撃吸収・反発の動きに
深く関わる
太もも前後の筋肉へアプローチする動き。
腕を前に組んで、正面を向いて立つ。
片ヒザを上げた後、片脚を大きく後ろへ引きながら
素早く腰を落とす。
その姿勢のまま、
小さく2〜3回、上下にはずんだ後、
そのまま、引いた足で勢いよく床を蹴って立ち上がる。
左右交互に行う。
監修者の柏村さん
「後ろに脚を引いたときに、しっかり腰を落としてください。
後ろに引いた足で、ポンと蹴り出して立ち上がるときに、
勢いよく引き上げる……この、
走っている最中の、脚の動きを意識したいですね」
衝撃吸収とスイングを担う「太もも前後」の役割

「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」は
太もも前側でブレーキと衝撃吸収を、
「ハムストリングス」は
太もも裏側でアクセルと脚の引き上げを担う筋肉。
ラン中、これら表裏の筋肉は、
収縮と弛緩(リラックス)を繰り返している。
着地の衝撃を前側の筋肉で柔らかく受け止め、
裏側の筋肉で素早く脚を後ろにスイングさせる。
この太もも前後の絶妙な連携とスタミナこそが、
30キロの壁を越え、ゴールまでフォームを維持し続ける
パワーそのものといえる。
監修者の柏村さんによれば
「ルーティンとして毎日できればベストです。
とはいえ、週に3回程度でも効果は期待できますよ。
大切なのは、ランニングの時にここを使うんだ、
という意識をもちながら取り組むことですね」
とのこと。
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フルマラソン後半の苦しい場面でも、
自分のフォームを信じたいもの。
そのためには、最後まで
脚で、文字どおり踏ん張れるかどうか……も、
また太ももの筋肉が大きく関わるのは間違いない。
秋のレースに向け、
後半で絶対に失速しない!と誓うランナーはもちろん、
ヒザの不安なく、最後まで力強く走り切りたい。
そんなランナーもまた、
強靭なサスペンション、
つまり太もも前後の筋肉を手に入れられる
3分間ルーティンを取り入れてみてはどうだろう。
【監修者紹介】
柏村 東吾(かしむら とうご)/プライマリメディカルサポート

理学療法士、NASM-PES、GPT Japan オフィシャルインストラクター、3学会合同呼吸療法認定士。急性期病院で10年以上勤務し、集中治療室から訪問リハビリまで幅広い病期・疾患に携わる。術後のコンディショニングをはじめ、整形外科・スポーツ分野を中心に、痛みの原因を丁寧に分析し、一人ひとりに合わせた施術を行う。また、さまざまなスポーツのパフォーマンス向上にも力を入れている。
プライマリメディカルサポート
トップアスリートを支えるコンディショニングとトレーニングを支援するプロフェッショナル集団。動作分析・メディカルチェックを通じ、ケガの予防からパフォーマンス向上まで幅広くサポートする。
https://primarymedicalsupport.com/
【model @RUNNING Style】
タクマさん
昨年の秋、先輩の勧めでランニングを始め、いまでは月間100kmを走るランナーに。走り始めて2カ月後には初ハーフマラソンに出場し、1時間45分で完走。多忙な仕事の合間を縫って週3回の朝のジム通いとランニングを楽しむ。来年初頭には、フルマラソンの予定もあり「走ることで生活にメリハリがつきましたね」という。じつは水泳で20年間の経験をもち、リオ五輪選考会まで出場した実績もある元トップスイマー。
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- CREDIT :
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◎Photo 後藤 武久 Takehisa Goto
◎Model タクマ Takuma
◎Edit & Text 吉田 健一 Kenichi Yoshida
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